真のお母様自叙伝『平和の母』第7章・”青春の苦労は明日の太陽です”を読んでいくと、祝福二世に対して…そして今の若者たちに対してだけではなく、私自身の心にグッとくるものがある。”サミュエルウルマンの『青春』は私の好きな詩の一つです。”とあったが、約100年も前にアメリカの詩人によって書かれたこの詩には、深く考えさせられる。
『 青春 』 サミュエル・ウルマン
青春とは人生の或る期間を言うのではなく、心の様相を言うのだ。優れた創造力、逞(たくま)しき意志、炎ゆる情熱、怯懦(きょうだ)を却(しりぞ)ける勇猛心、安易を振り捨てる冒険心、こういう様相を青春と言うのだ。
年を重ねただけで人は老いない。理想を失うときにはじめて老いがくる。
歳月は皮膚のしわを増すが、情熱を失う時に精神はしぼむ。
苦悶や、狐疑(こぎ)や、不安、恐怖、失望、こういうものこそ恰(あたか)も長年月の如く人を老いさせ、精気ある魂をも芥(あくた)に帰せしめてしまう。年は70であろうと、16であろうと、その胸中に抱きうるものは何か。
曰く、驚異への愛慕心、空にきらめく星辰(せいしん)、その輝きにも似たる事物や思想に対する欽仰(きんぎょう)、事に処する剛毅な挑戦、小児の如く求めて止まぬ探求心、人生への歓喜と興味。
人は信念と共に若く 疑惑と共に老ゆる
人は自信と共に若く 恐怖と共に老ゆる
希望ある限り若く 失望と共に老い朽ちる
大地より、神より、人より、美と喜悦、勇気と壮大、そして偉力の霊感を受ける限り、人の若さは失われない。
これらの霊感が絶え、悲嘆の白雪が人の心の奥までも覆いつくし、皮肉の厚氷がこれを固く閉ざすに至れば、この時にこそ、人は全くに老いて神の憐れみを乞うる他はなくなる。
この詩は第二次大戦後に日本に来た、連合国軍最高司令官のマッカーサー元帥が座右の銘とし、常に執務室に飾っていたそうだ。
『心の若さは気の持ちようであり、それは必ず表に現われます。つまり、つねに前へ進む気力さえ失わなければ、若さはいつも向こうからついてくる、というのが私の信念です。 そのよい例が芸術家です。八十歳、九十歳でなお毎日制作に励み、工夫を凝らし第一線に立つ。そういう気迫を失わない方が少なくありません。それらの方がたは、組織の上に乗っている経営者とちがって、定年もなければ引退もありません。生きているかぎり、自分との戦いが続きます。その緊張感が若さを保ち、エネルギーを生むのだと思います。』
これは、松下電器(現在のPanasonic)の創業者である、松下幸之助の著書にある。
幸之助は、この詩を自分自身が覚えやすいように次のように要約し、みずからの座右の銘としていた。
青春とは心の若さである
信念と希望にあふれ、勇気にみちて日に新たな活動を続けるかぎり
青春は永遠にその人のものである
晩年になってなお、仕事はもとより日本国際賞等数々の社会活動にも果敢に取り組んだ幸之助。言葉通り、生涯青春を生き続けた人物だ。
神氏族メシヤに定年はない…。幸之助が言ったように、芸術家が作品を作るがごとく、気迫を失ってはいけないのである。
本当の義人というものは、神に通じる心情に共鳴している。
人を動かし、世界を動かしていくためには、天に通じる心情世界とつながっていかなければ道は開けない。
自叙伝『平和の母』には、神様の心情に通じる扉がいくつもある。
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